外資ITで英語はどこまで必要なのか?

今回の記事では、外資系IT企業に必要な英語力について解説します。

外資IT業界への就職や転職を検討している方の中には、こんな不安を持っている方もいると思います。

自分の英語力で通用するのか?

どこまで英語力を磨いておけばいいのかわからない…

このような皆さんのために、外資系IT企業で英語力はどこまで必要なのか?

また実際にどんな業務で英語を使うのか?

これらについて、私の実体験を踏まえてお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

必要な英語力は会社や職種によって違う

「外資 ITで英語力はどの程度必要なのか?この質問に一言で答えるなら、会社や職種によるということになります。

基本的に英語が使えた方が良いことは間違いないんですが、どこまでの英語力が必要かは、働く会社や仕事によってレベルに差があります。

会社による違い

最初に会社による違いですが、まず会社の規模によって英語の使用頻度が変わります。

例えば 、マイクロソフトやオラクルのような大企業であれば、職種次第では英語力がなくてもなんとかなってしまうでしょう。

それに比べると、創業間もないスタートアップは、全般的に英語を使う機会が多く、英語ができないと苦労する場面が多いといえます。

というのも、スタートアップの場合海外本社との距離が近く、本社の社員と直接英語でやり取りする機会が多かったり、社内資料もまだ日本語化されていないケースがあります。

こういった環境で働く場合には、読み書きはもちろんのこと、最低限の英会話ができないと入ってから大変な思いをするでしょう。

上司が、いきなり外国人になる可能性もスタートアップの方が高く、その場合は英語ができないと仕事が回らないという事態になります。

私も、とあるスタートアップに在籍していた時には、上司はフランス人で、その上の上司はオーストラリア人で、社内のコミュニケーションは基本英語でした。また、研修に関しても、大企業では日本語でトレーニングを受けられましたが、スタートアップの時はアメリカ本社で、他の国の人と一緒に英語で研修を受けることになり、なかなか苦労しましたね。今思うと、いい経験にはなったので、英語をフル活用したいという人は、逆にスタートアップにチャレンジしてみるのもいいと思います

一方で、 IBM やオラクルのような大企業になってくると、日本でのビジネスの歴史も長く社内の雰囲気もどこか日系企業に近いところもあります。

国内の体制が充実しているため、本社と連携が必要という場合には担当のチームに任せることもできますし、日本語のドキュメントも充実しているため、英語を使わなくても仕事が回ってしまうということも多いです。

このような大企業であれば、職種によってはほとんど英語力を求められません。

実際に、英語は全然ダメだけど、仕事で成果をあげている人も社内にたくさんいたりします。

まあたとえ大手でも、グーグルのようにグローバルの共通言語を重視している会社の場合には、英語力を求めてくるので差がありますが、傾向としては大企業よりは小さい会社のほうが英語力が必要といえるでしょう。

部署による違い

さて、ここまでで会社による違いを見てきたので、次に「部署によって求められる英語力は違う」という点について話をしていきます。

会社の差、以上に大きいのが部署の差、言い換えると、職種や仕事内容による違いです。

細かく部署ごとに解説するとキリがないので、ここではざっくりとした傾向をお伝えします。

営業などの、お客様に接する仕事、つまり社外向きの仕事ほど英語を使う場面が少なく、商品開発やバックオフィスなどの社内向けの仕事ほど英語力は必要になります。

これは想像してみると分かりやすいんですが、外資 IT 企業というのは日本のお客様向けにビジネスをしている集団です。

ですので、対お客様に対しては、日本語を使ってコミュニケーションするのが基本です。

担当する会社がグローバル企業でお客さんが外国人、ということでない限りは、英語を使う場面というのは少ないわけです。

一方で、海外本社とやりとりが発生する社内向けの仕事の場合は、本社に勤務する外国人とコミュニケーションする機会が多く英語力が求められるということになります。

そして、英語を使う頻度はポジションによっても違っていて、出世して上に上がれば上がるほど英語が必要になってきます。

これは、本社に対して、ビジネスの状況報告する業務が増えるからです。

たとえ、普段はあまり英語を使わない営業でも、本部長くらいになれば、本社への報告教務が増えてくるので、英語力が必要になってきます。

英語を使う場面

ではもう少し具体的に英語を使うシーンというのを紹介していきます。

イメージしやすいように、英語のスキル別に、読み ②書き ③英会話、この3つに分けて話していきます。

日本人だと、読みはなんとかなるけど、書くことや話すことが苦手という人も多いんじゃないでしょうか。

何をどこまで仕事で使うのかを知っておくと、必要な英語力が想像できるはずです。

英語を読む

まずどんな部署であっても必要なのは英語を読むことです。

使う場面として最も多いのは、なんといっても社内での情報収集です。

具体的には、日々メールやチャットなどで流れてくる英語での情報をウォッチすることや社内のドキュメントを読むことです。

内容としては、本社から発信される戦略、製品情報、海外事例、事務連絡に至るまで様々です。

社内にあふれる情報を確認するために、英語を読むというスキルはないと困る場面があります。

まあこれも、英語が苦手な人は、本当に必要な情報だけ周りの人に聞いたりして対応しているので、全く読めなくても何とかなりますが、自分で自由に情報を取れないので英語ができないと不便であるとはいえます。

英語を書く

そしてこのように、英語を読むことの次に多いのが、英語を書くことです。

これは本社とメールやチャットでコミュニケーションする時、または社内の事務処理をする時などがあります。

英語を書く頻度は、それこそ部署によって違います。

さっき書いた通り、社内向けの仕事だと、それこそ毎日のように海外の人とメールをして仕事を回していくケースもあれば、営業だと、「値引きをする時の承認を出す」または「案件の状況システムに入力する」など、一部の業務で使うことがあります。

このように一部の決まった業務で使うくらいであれば、ある程度、英語のテンプレを覚えてしまえばそれを使い回せばいいので、まぁ最低での英語力があれば慣れればなんとかなるという感じですね

テンプレートいうのは、例えば、本社に値引きの申請をするという場合に「We need to offer a special discount =我々は特別値引きを提示する必要がある」という文章を作ったとします。

この文章を一度覚えてしまえば、同じような値引き申請をする時に、何回も使い回しができますよね。

決められた業務であれば、使う表現っていうのがほとんど決まってくるので、英語がペラペラでなくても仕事としては問題なくこなせるわけです。

英会話

そして最後に、より総合的な英語力が求められる、会話でのコミュニケーションについて説明します。

これは、みなさんが思っているより頻度は少ないと思います。

さっきも書いたとおり、社内向けの仕事である経理や法務などのバックオフィスや商品開発企画系などの仕事で、本社と密に連携する人は英会話が必要です。

しかし、営業やプリセールスなどお客さんと向き合う仕事の場合、英語での打ち合わせの機会はあまりありません。

あるとすれば、担当するお客さんがグローバル企業で、海外拠点を巻き込んだ商談やプロジェクトを進める場合とか、日本ではまだ実績のない新しいプロダクトを本社と連携しながら提案する時など、一部のケースに限られます。

ですので、国内の企業相手に普通の提案を行うという場合は、英会話をすることはほとんどないんです。

いずれにしろ、英会話も、ライティングと同じである程度のテンプレやひな型を身につけてしまえば、場慣れすることで対応できるでしょう。

全体的に、ビジネス英語の方が、日常会話より使う単語や表現が決まっている分、実は難易度が低いんですよね。

飛び込んでしまえばなとかなる世界のはずです。

まとめ:出来なくてもなんとかなる!

外資IT企業で、どんな場面で英語を使うのか?まとめると下記のような感じになります。

  • 「読み」:基本的にすべての社員が必要。
  • 「書き」:部署によって頻度が違い、少ない部署ならテンプレートマスターすれば問題なし。
  • 「会話」:一部の部署以外はほとんど使わないことも多い。

実感としてはこのような感じになります。

英語にアレルギーがあって、絶対無理!という人はちょっと厳しいかもしれませんが、そうでなければ最低限の英語力があれば外資ITで通用するイメージできたのではないでしょうか?

実際に、中途採用であれば、英語よりも圧倒的に実務経験が大事です。

もちろん職種にもよりますが、英語ができるというだけで、実務経験がなければ採用されることはまずないでしょう。

外資ITへの転職を考えている人はTOEICを頑張って伸ばす、とかよりは、関連する実務経験を積むことに集中した方がいいです。

逆に言えば、まだ実務経験で勝負できない若手や就活中の学生さんが、この業界を受ける場合には英語力を磨いておくのもいいでしょう。

今回は、全体的に英語はできなくても何とかなるよというトーンで記事を書きましたが、出来れば可能性が広がることは間違いありません。

新卒採用など、実務経験が見られない場合には英語はわかりやすい能力のアピールになりますからね。

特に学生さんの場合は仕事が始まって忙しくなる前に留学などにチャレンジしてもらって英語を身につけておくことをおすすめします!

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