【外資IT】大企業とスタートアップどちらに入るべきか?

「大企業」と「スタートアップ」どっちの会社に行こう?

このような悩みは、外資系IT企業を志望する、しないに関わらず、就職・転職活動をする中での定番の悩みでしょう。

初めて外資系IT企業に就職・転職する場合、どちらの会社を選ぶべきか?

この記事では、それぞれの特徴を踏まえて考えて行きます。

目次

結論

早速ですが、いきなり私としての結論を言ってしまいます。

外資ITの働き方を基礎から学ぶ、肩書きのハクを付けるためには大企業
自分の力に自信があり、一攫千金を狙うならスタートアップ

初めて外資系企業に入るなら大手の外資系IT企業の方が安心感がある一方で、市場開拓の面白さやIPOによる一攫千金の可能性など、大変でリスクもあるが、夢もあるのがスタートアップ。ということになります。

要は、それぞれ一長一短があって、結局は個人の価値観や志向によるということですね。

なぜ、このように考えるのか?

そもそもの、この業界の大企業とスタートアップの位置づけや、それぞれのメリットなどを紹介しながら、考えていきましょう。

外資ITの大企業とスタートアップ一覧

はじめに、外資IT業界の中での「大企業」と「スタートアップ」、それぞれ具体的にどのような企業があるのか見ていきましょう。

「大企業」の定義は色々とありますが、ここでは、業界内の感覚値として「大手」と見られている会社を並べてみます。

  • IBM
  • Microsoft
  • Oracle
  • SAP
  • Salesforce
  • Apple
  • Amazon / AWS
  • Google
  • Dell Technologies
  • HP
  • Cisco

「GAFA」を始めとした、IT業界で働く人だけでなく、一般のビジネスマンにおいても知名度がある会社ばかりだと思います。

これらの会社は日本でのビジネスの歴史も比較的長く(とは言え、業界全体の歴史が浅いので10−20年程度ですが)、従業員数も少なくとも500人ほどはいて、多様なチームで構成されており、社員になれば、「大きな組織で働いている」という実感が持てる企業たちです。

それではスタートアップにはどのような企業があるのか?

これは一覧でリストにすることは困難です。数が非常に多い上に毎年新しいスタートアップが上陸したり、時には撤退にもしているので、全てを追い切ることが難しいです。

ここでは、そんな膨大にある外資ITにスタートアップのうち、既に世界では成功を収めていて、これから日本でも伸びていくであろう会社の一部を、具体的な例として記載しておきます。

  • Workday
  • ZOOM
  • Asana
  • Shopify
  • Snowflake
  • UiPath
  • Twillio
  • DataDog
  • zscaler
  • Okta

いずれも、ここ5−10年くらいに創業した新興企業で、日本法人も現時点では100人以下、会社の規模や体制として「スタートアップ」と呼んでいい企業たちです。

スタートアップの場合は、1−2年で急成長して一気に大企業になったり、中の雰囲気は「大企業っぽい」など、実際は千差万別なので、スタートアップにトライする時は、その辺りとのリサーチと見極めをする必要があります。

その他にもどんな会社があるか気になる」という方はこちらの記事をどうぞ

大企業とスタートアップの比較

さて、外資IT業界における、大企業とスタートアップの代表企業を見たところで、「どっちに行くのがいいか?」を考えてみます。

一言で、「大企業」とか「スタートアップ」などと言っても、企業によって、ビジネスの成長度、社風、カルチャーなどは違いますので、結論は「会社による」ということになってしまうのですが、それを言ってしまうと元も子もないので、ここでは、あくまで傾向としてそれぞれの違いを整理していきます。

大企業・スタートアップそれぞれのメリット

まずは、大企業とスタートアップ、一般的に考えられるそれぞれのメリットを整理してみましょう。

【大企業のメリット】

  • 業績が安定していて日本撤退などの可能性がほぼ無い
  • ブランドによるキャリアの「ハク」が付く
  • 福利厚生や研修制度が充実している
  • 社内のシステムなどインフラが整備されている
  • 組織が大きくチームで効率よく仕事ができる

【スタートアップのメリット】

  • 組織が小さく一体感がある
  • 自分達で市場を開拓していく醍醐味がある
  • IPOなどで一攫千金を可能性がある
  • フラットで政治的なしがらみが少ない
  • 自由度や裁量権が大きいケースが多い

一言で言えば、安定の大企業、刺激のスタートアップ、と言えます。

これらは外資ITでなくてもだいたい当てはまる話ではありますが、「日本撤退のリスク」「IPOのチャンス」など外資系企業ならではのポイントもあります。

それぞれの項目を見ながら、「自分に合うのがどちらか?」を考えて決めていくことが必要です。

安心感の大企業

大企業は、「初めて外資系IT企業に転職する」際には安心感があります。

業績は安定していて、スタートアップで時々ある日本撤退のリスクもほぼなく、福利厚生や研修制度もしっかりしているため、IBMなどの巨大企業などは日本企業と同じような安定感があります。部署もたくさんあるため、さまざまな仕事ができるチャンスもあります。

さらに、一度でも、こういった大企業で働いた経験があれば、経歴にも「ハク」が着くので、その後の業界内での転職に困ることはないでしょう。

実際に、「元IBM」とか「元Microsoft」といった「経歴」は業界内での転職において、一定の価値を持つのは事実です。そういう意味でも、初めて外資系に入る人には無難な選択肢だと言えます。

注意点としては、大企業のメリットとして、安定感があるとは言うものの、日系の大手企業ほど全てが手厚いわけではありません。

そこは中途採用が大半で実力主義の外資系企業。たとえ、大企業であっても「会社が手取り足取り教えてくれる」「社員をしっかり守ってくれる」と期待しすぎない方が良いです。

あくまでこの安定感というのは、「外資スタートアップと比べて」の安定だということは理解しておいて下さい。

刺激のスタートアップ

続いて、スタートアップですが、人数も少なく、社内と制度や仕組みが整っていない場合があり、製品の品質も低くトラブルが多かったりするなど、大企業に比べるとリスクはあります。

教育制度が整っていなかったり、少数で仕事を回しているためサポートもろくに受けられないことも多いです。よって、自分の力にある程度自信がある人、リスクに対して許容できるという人が選ぶべきではあります。

組織は小さく不安定なことも多いスタートアップですが、その分、組織を自分たちで大きくしていく、市場を作っていく醍醐味があるはあります。

IPOを視野に入れている企業も多いため、「将来大企業になるスタートアップ」に上手く入ることが出来れば、キャリアとしても金銭的にも大成功を収められるチャンスがあります。

一方で、外資系企業ならでは視点として、日系スタートアップほどの「自由度や裁量権」が外資スタートアップにはないことには注意が必要です。

日本の外資系ITは「日本法人」であり、海外の本社が強い権限を持ち、何か新しいことをする場合は本社にお伺いを立てる必要があり、日系スタートアップほど自由かというとそうではありません。

本当に経営レベルでの自由度や裁量権を求めたい方は外資よりは日系のスタートアップに行ったほうがいいと思います。

とは言え、外資系スタートアップでは、大手外資と遜色ないほど「給料が高い」場合が多いため、市場開拓と待遇のバランスを求めたい人には最適とも言えるかもしれません。

ここは、外資スタートアップと日系スタートアップで悩ましい所ですね。

これらの特徴を踏まえて、まず自分が大企業向きか、スタートアップ志向か、あるいは外資がいいか、日系がいいか、ということを考えてみてください。

どちらが入社しやすいか?

実際に転職するにあたって、「大企業とスタートアップどちらが入りやすいか?」という点も気になる所だと思います。

全体的にはスタートアップの方が入りやすいですが、会社によります。

スタートアップの方が人を集めることが難しい、というのは日本の会社とも事情が同じで、スタートアップの方が入りやすい傾向はあります。

私も実際に大企業とスタートアップ、両方で働いた経験がありますが、スタートアップの方が、多様な出身者で構成されていましたね。わかりやすく言うと、「あまり知名度の無い会社」「規模の小さい会社」からでも結構採用されていた印象があります。

これに比べると、大手の外資ITは「同業の外資IT出身者」が極端に多いです。「日系のベンチャーから来た」という人などはかなり稀です。

異業種からのチャレンジであれば「スタートアップの方がチャンスがある」と言えるでしょう。

ただし、これも会社によって違います。スタートアップによっては少数精鋭で立ち上げを行う会社があります。この場合、「豊富な業界経験」を採用の条件にしている場合があり、こういった会社に未経験で入社するのはハードルが高いと言えます。

また、たとえ大企業であっても「未経験でもいいからセールスの頭数を揃えたい」とか、「以前より人気が落ちてきていてハードルを下げて採用している」ケースもあります。

そのような外資系大手企業には、外資未経験の方や異業種からの転職をチャレンジしたい方にとっては狙い目になります。

また、ハードルが高いと思われがちな大手外資でも、ポジションによっては採用のハードルが低いことも結構あります。

例えば、内勤営業中小企業向けのセールスポジションなどは未経験でも入社可能という求人が見受けられます。

この辺りの企業ごとの採用条件については、企業の採用チームや転職エージェントから個別に情報を集めることが必要です。

外資ITの内情についてはWebなどに公開されている情報が少ないため、自分で積極的に情報を取らないと、良い転職を実現することは出来ません。

私の場合は、LinkedIn、ビズリーチ、エン・ジャパン、この3つのサービスを使って、常に最新の情報を入手しています。

上記3つは、この業界を目指す全ての人にオススメしたいサービスではありますので使ってみてください。

この3つのサービスの詳細についてはこちらの記事をどうぞ

スタートアップから大手への転職

ここまでで、大企業とスタートアップについて一般的な違いを整理しましたが、特にこの業界ならではの特徴を一つお伝えしておきます。

それは、外資系の場合はスタートアップから大手へも簡単に転職できるということです。

このポイントは、「スタートアップに行くリスク」を考える上で大きいはずです。

というのも、スタートアップに就職・転職する際に悩ましい点の一つに、スタートアップから大企業への転職は難しいのではないか?というものがあるからです

特に、日系企業においては未だに「新卒カード」が強く、スタートアップから一流大企業に転職することはハードルが高いという現状があります。

このハードルの高さから「とりあえず大企業に行っておこう」という選択をする人も多いでしょう。

外資の場合、これがほとんど当てはまりません。

MicrosoftやGoogle、Amazonのような超大手企業でも同じ外資系のスタートアップ出身者はゴロゴロいます。

外資ITの場合は、企業の出身規模よりは「関連する実務経験」を最も重視するため、転職に企業規模を気にしない場合がほとんどです。

先ほどお伝えした通り、名のしれないスタートアップより大企業の方が「多少ハクがつく」という傾向はあるものの、「同じ外資系IT企業」にいれば、「大手の同業他社」への転職は非常にハードルが下がります。

企業規模について悩みすぎる必要もない

このように「合わないと思ったらすぐ同業他社に転職できる」というこの業界の特殊性を考えると、「企業規模でそんなに迷わずに、ピンと来た方に行けばいい」というのが、本当の意味での結論にはなります。

何だか元も子もない結論になってしまいましたが笑

しかし、この業界は本当に転職が当たり前、「大企業か?スタートアップか?」を慎重に考える前に、「自分がどんなビジネスをしたいのか?」「どんなスキルを身に着けたいか?」ということを優先して、進路を決めていくことをオススメします。

結局のところ、大企業にいようがスタートアップにしようが、仕事の実力があれば成功できるし、いくらでも転職できる、というのがこの世界です。

自分が、その会社に入って仕事に熱中できそうか?面白そうと思えるか?

こういった感覚で会社選びをすることが、結局その人の成功につながると思っています。

皆さんの就職・転職活動を応援しています!

はじめてこのブログに来た方はこちらの記事もどうぞ。外資IT転職に関する情報がまとまってます

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